【AIとは】
まず最初にAI(人工知能)について詳しく見ていきたいと思います。
AI(Artificial Intelligence)とは、人間の知的な判断や行動を模倣し、モノや事象の生み出す膨大なデータをもとに、時に人間以上の認識・推論などの能力を発揮するコンピュータシステム群の総称です。
従来のコンピュータシステムは、人が予め定めた詳細なルールやプログラムに則って動作します。これとは異なり、AIは与えられた膨大なデータから自ら規則性やパターンを見つけ出して学習し、それに基づいて判断します。この仕組みを「機械学習」と呼びます。
・【AI開発の歴史】
AIの歴史は1950年代から始まり、現在まで4回のブームと2度の冬の時代を経てきています。コンピュータによる推論・探索の第1次AIブームから冬の時代を挟み、コンピュータに学習させることを目的とする第2次AIブームから2度目の冬の時代を経て、コンピュータの性能向上による機械学習が発展した第3次AIブームから冬の時代を経ずに、現代の、生成AIが世界的に流行している第4次AIブームへと突入しています。
(1)第1次AIブーム
1950年代後半~1960年代に訪れた第1次AIブームは、コンピュータによる推論・探索の時代です。
1956年に開催されたダートマス会議にて、アメリカの大学教授であるJ.McCarthyにより、AIという言葉が提唱され人工知能の概念の確立、科学者間でのAIという言葉が認知され始めました。そして、1960年代からAIの研究開発が活発化しました。
人間の思考過程を記号で表現し実行する「推論」、目的達成のために手順や選択肢を調べ、最適な解決策を見つけ出すもので、解くべき問題をコンピュータに適した形で記述し、探索木などの手法によって買いを提示するものである「探索」の研究が中心に進められました。
しかし、当時のコンピュータ性能では計算能力やデータ処理には限界があり、人間の知能をモデル化することは困難でした。当時のコンピュータ性能では簡単なパズルや迷路のような問題しか解けず、実用化に課題があったため、1970年代に1度目のAIの冬の時代を迎えました。
(2)第2次AIブーム
1980年代には、特定の問題に対して専門知識を持ち専門家のように事象の推論や判断ができるようになったコンピュータシステムであるエキスパートシステムの登場により、各国でAIの研究開発が再び活性化しました。ただし、これほどコンピュータシステムの進化が起こっても、AI研究開発においてはコンピュータの性能は全く不十分でした。
AI研究開発には膨大な量のデータをコンピュータに学習させる必要があったため、コンピュータ性能が不十分だと専門家の知識の一部を模倣するにとどまり、複雑な問題への対処ができませんでした。また、学習データを人間の手でコンピュータが理解できるように記述する必要もあり、大変な労力を要しました。そのため、AIの研究開発は2度目の冬の時代を迎えました。
(3)第3次AIブーム
2000年代には第3次AIブームが到来し、このAIブームは今日まで続くブームとなっています。第3次AIブームの特徴としてはデータから知識を学習する機械学習の活用です。機械学習の手法の1つであるディープラーニング(深層学習)は、人間の脳の仕組みを模した多層のニュートラルネットワークにより、複雑なパターンの認識や予測を可能にしました。現在注目を集める生成AIも、深層学習から生まれました。
また、2000年代から家庭にもネットワークが普及したことにも付随し、これまでは研究者間で「AI」の活用は止まっておりましたが、第3次AIブームでは、スマートフォンの音声認識など民間の方でもAIを気軽に扱えるようになりました。
(4)第4次AIブーム?
2022年には、生成AIを活用したChatGPTなどの登場によって、AIブームは新たな段階へと進んでいます。この状況を「第4次AIブーム」と呼ぶ研究者もいます。しかしながら、これまでの流れとは異なり、第3次AIブームから冬の時代を経ずに迎えたこと、第3次AIブームの深層学習から生まれた生成AIの活用という点から第3次AIブームの延長と捉えるのが一般的となっております。
しかし、これまでのAIは物事の認識・推測と「分析するAI」でしたが、生成AIは「創り出すAI」という面から第3次AIブームとは全く異なるものという見方もあるので、一概に延長というのも難しいと思います。
・【まとめ】AIの研究開発の流れと現代とのつながり
今回の記事ではAIがどのような流れで研究され、進化してきたかをまとめました。
今回の記事のポイントをまとめると、下記の通りです。
・AIの研究開発は1950年代から始まり、第1次~第4次AIブームと現在にまで至る。
・第1次、第2次AIブームとコンピュータの性能が不十分であったためともに実用化にまでは至らなかった。
・第3次AIブームからはコンピュータが民間にも広まり実際に使うことが増えたため、人工知能をより近しいものと感じることができた。
・現在流行している生成AIは、これまでのAIとは違い「創り出すAI」であるため、現在を第4次AIブームとする学者もいる。
今回AIの歴史についてまとめてみましたが、 想像よりも長い期間AIの研究開発というものは進んでいたのだなと感じました。筆者自身AIの進化を感じた出来事は、2016年に囲碁でAIがトッププロに勝ったことです。AIが人間に勝つのは難しいとされていた囲碁で勝ったことに驚きましたが、10年たった現在では棋士がAIに学んでいる点からAIの進化の速さを感じました。
これからもAIの進化に目を向けていこうかと思いました。
参考文献
「デジタルテクノロジーの変遷」https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r06/pdf/n1310000.pdf
「「AI」知っておきたい基礎知識」https://www.nedo.go.jp/activities/introduction_100028_01.html
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